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何故患者が薬局・薬剤師を選択するのか? [薬剤師 転職]

日本薬剤師会の公表した2006年6月「薬剤師の将来ビジョン」によると、患者や顧客が薬局を選ぶにあたって、「日頃から同じ薬局を利用している」は34.8%でした。

「処方箋調剤の薬局と一般用医薬品の薬局は別」が41.9%、「一つに設定していない」は19.7%でした。

理由としては、「処方箋調剤については、医療機関の最寄りの薬局を利用している」が63.5%を占めているという事実があります。

また、「処方箋を持っていなければ薬局には入れない」についても12.3%となっています。


薬局・薬剤師を患者が選択する理由

加えて、さらに由々しいデータがあります。

『日経DI(2012年1月号)』によりますと、薬局を選択する理由として「病院・診療所が近いから」は2011年度の調査においては71%と、10年前の調査においては55.5%でした。

医薬分業率が64%に達しているにも関わらず、「医療機関が近い」という理由で薬局を選択している割合が増加しているのです。

これらのデータから、患者はかかりつけ薬局の意義を理解していない、あるいは必要性を感じていないということが察せられます。

すなわち、医薬分業のメリットが理解されていないということになります。

言うまでもありませんが、医薬分業のメリットは薬剤師によるダブルチェック・服用支援や服用に際しての薬学的判断です。

ですが、医薬分業のメリットが理解されていないのですから、かかりつけ薬局の理解が進展しないのはごく自然な帰結ということが言えます。

処方箋枚数については年間7.4億万枚、国民一人あたり年間で5.8枚の処方箋を受け取っていることとなります。

にも関わらず、分業への理解が進展していないという事柄については、唖然とせざるを得ません。

医薬分業の理解が進展しない理由の一つとしては、「待ち時間」の問題があります。

患者は病院や診療所等の医療機関において待たされて、イライラした状態で薬局を訪れます。

さっさと薬を持って帰りたいのです。

ですが、調剤手順において、薬歴の算定要件及び調剤指針には、「処方箋受付後、薬を取り揃える前に患者に確認する」として、患者からの情報収集及び問題発見した後に調剤に入ることを要求しています。

調剤業務について、対人関係と対物関係にわけて、対人関係を優先することを定めたものです。

これにより、一人の患者の為にここまでチェックして、誤りのないように適正に対応しているのだということを理解してもらうことができれば、患者も「待たされた」という感覚は薄らぎ、第一「薬局における調剤の意義」も理解してもらえることでしょう。
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